2017年4月28日（金）～5月6日（土）、東京・渋谷ヒカリエにて「東京カメラ部2017写真展」が開催されました。開催期間中のイベントステージでは、人気フォトグラファー、写真業界関係者、歴代東京カメラ部10選などをお招きして、さまざまなテーマでトークショーが行われました。
2017年5月5日（金）には東京カメラ部10選 浅岡省一氏、八木千賀子氏にご登壇いただき、「東京カメラ部10選がみた世界 by アメリカン・エキスプレス」というテーマでお話しいただきました。
塚崎「司会の東京カメラ部運営の塚崎と申します。まずはお二人の、写真をはじめたきっかけと10選になられた経緯をお話いただけますか」
浅岡「最初は写真に興味がなくて、Web制作などをしていました。その頃に仕事の関係で取材に来られる方の大きなカメラに興味を持ち始めたのがきっかけです。メカ好きなので自分でもデジタル一眼レフを買ってみたらハマってしまいました。その後、写真家の小澤忠恭先生に写真を褒めていただく機会があり、これはいけるんじゃないか、と勘違いしてがむしゃらに頑張った結果、10選になれたと言う感じです」
八木「写真は幼い頃から親からカメラを借りて撮っていました。たわいもない写真ですが、撮るのが好きでした。高校生のときに自分のフィルムのコンパクトカメラを初めて買って作品を撮るようになりました。そこから一眼レフ、デジタルの一眼レフというふうに生きてきました。やっぱり、写真を撮っていると見てもらいたくなりますよね。フェイスブックで東京カメラ部を知って、投稿するようになりました。2013年の10選に選ばれたのをキッカケにお仕事をいただくようになり、昨年の8月から写真で生きていこうと決めて、プロになりました」
塚崎「今回、浅岡さんはタイへ、八木さんはオーストラリアへ撮影にいっていただきました。では、おふたりが今回の旅で撮影したお写真を拝見していきましょう」
浅岡「これはタイについた早朝すぐに撮った一枚です。タイってどこかまだ発展途上というイメージがあったのですが、凄く格好良い街でした。朝の光が高い湿度によって滲んでいる様子や、レールもとても画になります。
ところが、この日は朝焼けや夕焼けも撮りにいこうと思っていても、雲がなくてなかなか撮れなかったんです。雲がない時間は、スナップを中心に撮影しました」
浅岡「スナップ撮影では、タイの方の人柄に救われました。人が温かいのです。会話もしないのですが、目が合ったり街の風景を見ているだけでも温かくなります。犬と戯れていたところにカメラを向けたら、良い笑顔をくれました」
浅岡「朝焼けにもトライしたのですが、先程も言ったとおり雲があれば焼けるのですが一切ない状態だったので、木のシルエットをうまく活かしてみました」
浅岡「狭い路地に入ると面白い風景があります。これはちょっとしたマーケットですね」
浅岡「家の中と外の境が曖昧なんです。これはお店ではなく、軒先でお昼ごはんを作っているところ」
浅岡「学校帰りに遊ぶ子どもたちにも出会えました。シャッターチャンス到来！と思いましたが、知らない国の大人が近付いてきたら強ばってしまうと思い、猫に近付いていくような感じで近付きました。ダルマさんが転んだのような遊びをしているんですけど、一緒に"あー"とか声をだすと子どもたちもオーバーリアクションで応えてくれました」
浅岡「山の上から夕焼け撮るつもりが、閉山時間の関係で撮れず（笑）。先にロケハンしてた場所にタクシーと聞いていたボートがあったので、そこの船に乗って撮ろうとしたら、実はエビの養殖業者だったんです。 交渉して乗せてもらえることになりました。
海老のエサが入った小さい袋がたくさん乗っていますが、水田のようなところにいって、袋の中身をドバっといれるんです。そうすると、その中にいる小さなエビが育っていくんだとか」
浅岡「山を2つ超えて、洞窟にも行きました。ここはが30～60分くらいしか日が差さないところなんです。湿度が高いので光が滲んでくれて良い感じになりました」
浅岡「これはナイトマーケットですね。日が沈む少し前に行って、何往復もしていろんなスナップを撮りました。屋台や道行く人の服の色合いが鮮やかで印象的でした。夜中も子どもたちが遊んでいてスマホを触っているシーンを撮影することができました」
浅岡「これは別の街なんですけど、日が傾くとまた雰囲気が変わります。欧米人が多いので英語の看板も多く、いろんな文化が交わっている感じがしますね」
塚崎「続いて八木さんの作品です」
八木「これはオーストラリアのハンターバレーというワイナリーがあるところです。その丘の上に登って撮った一枚です。下には牧場があったり、刻々と変化する空の表情も楽しいところでした」
八木「そして、丘から見下ろしたワイナリーの畑です。見えているところはすべて畑。オーストラリアならではの雄大さですね。右から朝日が当たっていて、立体感も出すことができました。少しでも雰囲気が伝えられたらなと思います」
八木「これは初日の夕焼けです。下の木はぶどうの木。空も焼けてくれました。焼けてくれると興奮しますね（笑）」
八木「この日は、雷も鳴っていたので撮影を一時中断していたのですが、待っていたら遠くの空が晴れてきてきたんです。もしかしたら虹がでるかも、と思っていたら、出てくれましたね」
八木「これは虹が出たあとの夕方の写真なんですが、太陽の光が雲に遮られ、右下の木から光線がでていますよね。これは反薄明光線といいまして、なかなか出会えないといわれています」
浅岡「なかなか出会えないものに仕事で行って撮れるってどういうことですか（笑）」
八木「ずっと雷が鳴っていて、暗くなってきたので狙ってみました」
八木「ハンターバレー滞在の最後の日に星空が撮りたくて撮影した一枚です。南半球なので南十字星が見られるんです。憧れだったので感動しました」
八木「こちらは野生のカンガルーです。夜行性なので夕方から朝にかけて活動するそうですが、夕方ワイナリーの畑にいるとガサガサと音がして。右端のカンガルーはお父さんでずっとこちらを見ていました」
八木「ハンターバレーには150箇所くらいワイナリーがあるのですが、夏の終わり頃の収穫期前で、ちょうど実ったところでした」
八木「ワイナリーでは無料のテイスティングをしているので、気軽に試飲ができます」
八木「これはシドニーでの一枚です。ハーバーブリッジとシドニー市街です。この日は暑くて42℃くらいありました。政府でも推奨してるのですが、長袖・帽子・サングラスは必須です。撮影のときだけサングラスを外すのですが、目が焼けてしまわないように気をつけていました」
八木「シドニー市街の古い建物や最新の建築物があって、楽しい街並みでした。こうしたステンドグラスがあったり大理石で作られていたり」
八木「今回持っていった荷物です。お仕事で行くときは、撮影時はボディ2台とレンズ、三脚、ストロボっていう感じですね。あとメディアを複数は必ず。三脚はトラベラー用ですね」
塚崎「今回の旅行ではアメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カードを実際に使っていただきましたが、どうでしたか？」
浅岡「荷物が多いのと、英語なら少しわかるんですが慣れない国だと小銭を出して、というのがやっぱり面倒になりますよね。そんなときにはカードで払うのがとても楽でした。あと、現地でレンズペンを調達するときにも使いました。両替の手間などを考えると、カードが良いですよね。若干、怪しい街もありますし、お釣りをチェックするのも大変。交渉するのも心理的に大変ですからね」
塚崎「八木さんはどうですか？」
八木「南半球なので、日の出の時間などがわからないことがあったんですが、アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カードのオーバーシーズ・アシストという日本語サービスを利用して、電話で時間を教えていただき、すごく助かりました。それを参考に起きたりしていました。それと、街のお店が閉まっていてホテルで食べることになったときも予約を取ってもらえて助かりました。
あと、"手荷物無料宅配サービス"で機材や貴重品以外のスーツケース1個を空港から自宅まで荷物を運んでもらえました。空港についてヘトヘトになっている身としては本当にありがたかったです」
浅岡「使う前は手の届かないカード、といったイメージがありましたが、実際に使ってみると全然そんなことはなくて、アメリカン・エキスプレスのおかげですごく楽しい旅になりました」
八木「私も今回体験させていただいて、便利なサービスがたくさんあることを知りました」
塚崎「特典に何があるかをちゃんと見て活用するといいですよね。ラウンジが使えるだけで全然疲れが違いますからね。そういうところ活用いただけると良いかと思います。
実は東京カメラ部の分室で、旅写真をテーマにした『Photravelers』というページがあります。東京カメラ部には毎日9000枚以上の作品の投稿があり、その中から1日7作品選んでいます。そうなるとほとんどの人の作品がご紹介できずに落ちてしまうんです。カメラ部は幅広いジャンルの作品をご紹介させていただく場ですので仕方がないのですが、分室ではテーマに沿った写真のみをご紹介させていいただいておりますので、好きなテーマがあればぜひ分室を活用いただければと思います。旅写真がお好きな方はぜひ『Photravelers』をご覧ください。それでは最後にお二人から一言ずつお願いいたします」
浅岡「いい写真を撮るには、自分の行動範囲を広げることだと思います。こうしてタイに行かせていただいて、自分の写真がさらに進化したな、と感じます」
八木「海外には全然知らない風景があります。おっくうにならずどんどん行っていただくと良いかと思いますね」
塚崎「本日は、どうもありがとうございました」
Presented by アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード
